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【ケアのこと、6】「対話しながら自分の本当の姿を浮き立たせていく。」ポジティヴヘルスを土台にした内科検診の始まり。(9歳から13歳)

「お医者さんに自分のからだじまんをする。」ポジティヴヘルスを土台にした内科検診の始まり(3歳から8歳) から続いていきます。

内科検診の舞台は、ほっちのロッヂのお向かい、学校法人軽井沢風越学園。9歳から13歳までの5つのグループ(以下ホーム)のこどもたちはそれぞれ身体測定(1日目)と検診(2日目)に日を分けて自分のからだに向き合っています。

それぞれのホームのこどもたちとほっちのロッヂのメンバは、今回も読み物を通して出会います。
『みえるとか みえないとか(作: ヨシタケシンスケ / 伊藤亜紗(アリス館)』や、『ひとあし ひとあし(作・絵: レオ・レオニ 訳:谷川 俊太郎(好学社)』を読み進めていきました。

読み物のストーリーから飛び出して、「大きくなっていくからだの部位を探して測ってみよう」と、トランプで同じ数字がでた2~3人でグループになり測り合うことになりました。

3.4年生
「えー?!測ってどうすんの?!」といいつのも、手のひらや足の大きさを測り始めます。
「大きいから良いってわけでもないよね」
「お父さんの手より大きくなれるかなぁ」
5,6年生
「足の大きさを測ったら、自分の靴より足が大きい!?」
その他にも、
・ウエスト
・髪の毛の長さ
・手のひらの大きさ
・頭の大きさ
・走り幅跳びの長さ(!)

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こうして色々なものを測る一項目に身長、体重がある、と言うわけです。

約2週間エントランスやテラスで身体測定をしていると、身長計がすっかりお馴染みの景色になりました。こどもたちが測っていると、風越学園のスタッフも体重計に乗ったり、身長を測っていったり。色々な人の動きが生まれていきます。

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自分の測りたいところをたっぷり計測して、身体測定(1日目)の活動は終了です。
3歳から8歳の身体測定の時と同様に、測定を通して、大きくなったことを喜べる日になるように願いを込めて、こどもたちとほっちのロッヂメンバが色々な形で言葉を交わし合いました。


検診(2日目)は、ポジティヴヘルスの「クモの巣マップ」を使って、6つの切り口から自分を見つめ直す時間です。

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「0だから悪い、10だから良い、ということはなく、みんなが鏡でからだを見るように、これはあなたの頭の中をうつしだすものです。」

「書いてみてここについて話したいと思うことがあれば、ぜひベニさん(紅谷)やさっこ(井上)に話してみてくださいね。」

ほっちのロッヂメンバから、最初にこんなお話をしたあと、こどもたちは思い思いに書き出していきました。

サササっと書き上げるこどももいれば、じっくりじっくり時間をかけて、自分の身体のこと、心のこと、暮らしのことを書き出していくこどももいます。いろんな「クモの巣マップ」がどんどん表現されていきます。

「俺はね、今すごくいい調子。ラボでたくさんものづくりできるから。先週は10個作った。だから心も体も調子がいいんだよ」
「最近、眠れてない。朝5時くらいに目が覚めて、ああ起きちゃったって気持ちになる。ちょっと落ち込んでるみたい。」
「友達?俺すごい多いよ。だけどオンラインで通学してるよりも(*)今のが体を使うから、ちょっとつかれてきてるかもな。今日金曜日でしょ?」

この「クモの巣マップ」を手に、紅谷が待つ内科検診の部屋へ。

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紅谷が1人1人と「クモの巣マップ」を元に対話をしていきます。
部屋はしっかり区切りながら、こどもと横並びになり、窓の外の景色を共に眺めながら検診をしました。

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内科検診ではこんな対話がありました。

「書いてみたら幸せなんだなって気がついた。いい感じ!」
「足が痛いけどやりたいことは出来てるから大丈夫」
「自分のことをこういうの使って考えたことなかったけど、面白かった!」
「辛いことがあって、、、また話聞いてくれる、、?」

9歳から13歳が検診している横で、すでに身体測定、内科検診を終えたこどもたちが、まだまだ体の仕組みを知りたいと、骨の前を行ったり来たり。

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チラッと頭蓋骨の中を覗いてみたり・・・
血が青い(!)のはなんでなの?!と風越スタッフを質問攻めにしてみたり・・・(このポスターは、動脈と静脈を色分けしているため、自分の中に青い血が流れている!と思ったと教えてくれました。)
自分の体のこと、少しずつ興味を向けてくれているようです。

健康は、決して数値だけで判断されるものではない。軽井沢風越学園のこどもたちは、実に伸びやかに自分が感じている自分の姿を浮き立たせていました。

来年はどうなるかな?覚えてくれているかな?どんどん大きくなっているかな?色々な発見に出会うことが今からまた楽しみになってきました。

医療の専門職が、人の育つ現場 = 子どもたちをど真ん中に添える。ふとしたことで自分のからだの尊さを知るかもしれない。そして命の大切さを感じる瞬間が生まれるかもしれない。

そう信じて私たちほっちのロッヂは、世界で一番、福祉と教育が近い現場を創り続けます。

「「対話しながら自分の本当の姿を浮き立たせていく。」ポジティヴヘルスを土台にした内科検診の始まり」(9歳から13歳)
自分自身の健康状態を表現してくれた方々:9歳から13歳の方達
レポート者:ほっちのロッヂ 紅谷・吉田・井上・唐川・藤岡
文責:藤岡

(*)軽井沢風越学園は、4月から6月までの約2ヶ月の間、オンラインにてこどもたちとスタッフが繋がっていました。6月1日から通常登校を行っています。

また、読んでくださると嬉しいです。
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長野県軽井沢町(東京から約1時間) ほっちのロッヂは、元々里山だった少し小高い丘と小さな小川が流れる林の中にたたずむ、診療所と大きな台所があるところ。2020年4月に開業した、ケアの文化拠点です。http://hotch-l.com

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