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【働くこと、6】それぞれに興味のある分野で、「自分らしい働き手であること」が最も大事です。

2019年9月1日から、長野県から指定を受け、訪問看護ステーションほっちのロッヂとして、総勢5名のメンバで動き始めました。

・訪問看護ステーション(家に訪問し医療のサポートをしたり、町全体の健康を考える活動のこと)
・事業所営業時間:8時30分から17時30分
・24時間体制
・提供可能地域:主に軽井沢町
・訪問看護事業 (介護保険事業所番号 2062190117)
・介護予防訪問看護 (介護保険事業所番号 2062190117)
・指定年月日 2019年9月1日
・運営:医療法人社団オレンジ

9月2日からは半分のメンバが福井に拠点がある医療法人社団オレンジへと研修に旅立ち、その期間は半分のメンバが町を回りました。そして軽井沢町に帰ってきたメンバも合流し、町へお知らせを持ち、活動しています。

「こんなに訪問看護ステーションの立ち上がりを発信しているのも珍しいですよね」と言われます。
私たちは「ケアの文化拠点づくり」をしていて、訪問看護、という捉え方でなく、町全体をみる活動なので、発信し生き物のように動きが変わっていきます。その様子をアーカイブ(記録)し、発信しているのです。」とお答えしています。

私たちは、自分たちの仕事の内容を、いわゆる”訪問看護”に限っていません。もっというなら、その手前、医療や介護になる前の人たちとも接点を持つべく動いています。

その動き方は、1人1人の働き手の最も興味のある分野から、活動先が決まっていきます。せっかくなので、この9月の具体的な活動先をアーカイブしていくことにしましょう。

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メンバが出会ってきた、100人近くの方との出会い

・柳沢農園 よこみち農場
浅間山を望む発地の広大なエリアに位置する農園。主にエディブルヤードを育てていて、希少価値の高い草花が多い農園です。 週2~3のペースでメンバが活動。軽井沢町の名だたるお店・シェフと摘みたて野菜を通してコミュニケーションをとっています。土の耕し、苗床を作ったり、苗を植えたり、剪定などの農作業からキッチンカフェで摘みたてサラダなど食の支度をしています。この活動は10月末まで。来年4月より、ほっちのロッヂと共に、この農の場所をいかに地域に開いていくか、共に運営を予定しています。

・ほっちのロッヂの敷地・真向かいの住宅地へのご挨拶 8軒、隣接地へのご挨拶 75軒
工事が始まることを受けて、私たちがもっとも関わりたい、隣接する地域にお住いの方に一軒一軒ご挨拶。別荘地と定住の家が混在しているエリアなので、全ての方にお会いできたわけではありませんが、お話を聞いてくださる方たちがとても多い印象でした。
さらに、実際にこの地域を車ではなく、足で歩くと、坂道のこと、治安のことなど、地域の雰囲気がとってもよくわかります。
あの坂を登れば近道、あの家には大きなワンちゃんがいる、など、少しずつ知っていけたら・・・!

・軽井沢町子育て支援センターへ訪問
・軽井沢町のファミリーサポートセンター。メンバはサポート会員(お子さんを預かる側)になりました。

・母子保健センターへの訪問
メンバの丁寧なヒアリングから、軽井沢町で医療が必要なお子さんの状況や、外国籍の親子が抱える現状が見えてきました。
私たちが得意なことを持ち寄り、英語で医療・福祉にまつわる暮らしの話ができるように、10月から場づくりを開始することに繋がりました。
これには、町のインターナショナルスクールの教員の方々も反応してくださっていますし、外国籍のコミュニティの方々にもお届けしていきます。

・スミール(地域里親家庭サポートセンター) open day への参加
町で唯一の里親や、児童養護施設などに関わる機関。少し長いですが、メンバがじっくりヒアリングしてきて、上がってきたトピックです。
・障がいをもった子の里親家庭での暮らしの整え、親元に帰ったときの暮らしの整え、軽井沢学園での暮らしの整え
・障がいを理由に入園や入学を断られた子が通えるサポート、過ごす場
・学園で過ごす不登校の子が過ごす場
・再来年に出来る予定の児童家庭支援センター(児相の民間版という感じ)での子どもたちの育ちのサポート、連携医療機関としての委託
・スミールに相談に来た家庭で、介護や医療に不安をもつ人の相談
・スキー教室などのイベントの時の救護班
・グレーゾーンと呼ばれる子たちの暮らし
・児童養護施設を退所した子のその後の暮らし   ・・・などなど。
嬉しいことに、メンバがこの open dayに参加していると、なんとほっちのロッヂャーの方がいらしたとか!こうして、人の活動が線になって面になって、そして立体になっていく・・・、すごい連鎖だなと、改めて思います。
今後、上記に上がった中で具体的に決まる動きがあるので、医療のサポートからしっかり関わっていけたらと考えています。

・軽井沢図書館友の会への参加とお知らせ
本が好きなメンバが、チラシで情報収集し、行ってきます!と出かけていきました。
なんと、友の会の皆さんより、ほっちのロッヂに一部文庫を貸しても良い、というとびきり嬉しい提案まで頂くほどに。
これまでの関わりになる、これはメンバの係りとして非常に誇れるものだと思います。

・旧軽 cafe VERANDA 歌声喫茶への参加とお知らせ
これも、歌声喫茶の趣旨にピン!ときたメンバが参加。結果として、こちらの歌い手の方の暮らしのお話を聞き、今後どのような暮らしの支えができるのか、お話もさせてもらうことに。素敵なご家族に出会えるきっかけとなった歌声喫茶なのでした。

・軽井沢町の区長(軽井沢町は30区に分かれて構成)への訪問、状況のヒアリング
軽井沢町においては、区長・民生委員が大きな役割を担っているため、住民のどんな課題があるのか、丁寧に丁寧にヒアリング。中には招き入れお茶をしながら課題を教えてくださったり、逆に私たちにたくさんのリクエストも。お答えすべく、日夜メンバも工夫を凝らして伝え方を考えています。

・本軽井沢会への参加とお知らせ
軽井沢町を愛する住民の方が立ち上げた町の会。軽井沢町から様々な課題に対して意見を求められるほどの存在でもあります。中心的役割を果たす方からご招待いただきメンバが参加。ほっちのロッヂのお知らせをした後、会の中でもう一度時間をとってプレゼンテーションしてほしいなど、嬉しいお声をたくさんいただきました。年内には動きを一つ形にしていきます。

・いきいきcafe への参加とお知らせ
軽井沢町でお世話になっている方が主催するcafe。主に高齢の方々がいらっしゃり、毎度ゲストを呼び身体を保つ取り組みをされているそうです。既にほっちのロッヂを知ってくださっている方、医療法人オレンジの取り組み「軽井沢キッズケアラボ」のこともご存知の方もいらっしゃり、私たちの存在が高齢の方々にも少しずつ届いているなと確認できる場所でもあります。

・お寺、教会へのご挨拶
主に発地のエリアからになりますが、お寺のご住職にもご挨拶と、地域に求められていることをじっくり伺いながら、私たちの得意なことを生かすための情報をいただいています。

・町の薬局や整体院
軽井沢町で小児もやりたいと思っている、柔軟に動きます!我が子たちのかかりつけに!病児保育も!と大盛り上がりしてくださった、地域密着の薬局の方々。歩いて薬局へ回ると、薬を取りに来る方の動きもよくわかります。整体院の方々にもお知らせを。色々な反応が返ってきます。

・町の美容室
意外?と思われるかもしれませんが、町の美容室って、噂の発信源なんです。主に美容室に来る高齢者の話題は身体的なこと、暮らしのことがメインとなるでしょうが、そんな時にすっと私たちの存在が、美容・理容師さんの話の引き出しに入っているように、中軽井沢駅を中心にお届けしました。

・ツルヤ軽井沢店、中軽井沢図書館に訪問看護ステーションのリーフレット設置
活動を知ってもらうために、以前も働き手を募った際に置かせていただいた場所へ、訪問看護のリーフレットを設置させてもらっています。(毎度覗くたびにドキドキ! )

この他に、軽井沢町の病院・クリニック・診療所。軽井沢町保健福祉課、社会福祉協議会、社会福祉法人のケアマネジャー、相談員の方々、隣町の訪問看護ステーションの方々などにもしっかりとご挨拶。新しい事業所ということもあり、具体的に話をいただくまで時間が要したものの、じっくり話を聞いてくださったドクターやケアマネジャーの方々から訪問が始まる月でもあります。
メンバそれぞれがあってきた総数でいうと、100人近くになるでしょう。

この活動の他にも、ほっちのお茶会(9/14)、そして 長野市・善光寺付近のまちづくりの見聞き(9/27)もしています。


まるで、農の営みのような毎日

軽井沢町の土を耕し、根を張り、育てていく。クリエイティブな農とまるで同じなのだなと、アーカイブしていて気がつくものがあります。

この全ての共通するのは、「自分らしい働き手であること」。

毎日の予定が全て決まっているわけではありません。
前後の動きから、その日・一瞬一瞬をいかにクリエイティブに過ごすことができるだろう?と、働き手自らが考えて動いていく。それも自分の興味のある視点から、軽井沢町を知っていく。


その中で町の方々のつぶやきをヒントに、こぼさず丁寧に、でも私たちらしさを忘れない。医療っぽくなりすぎない、でも、得意なことは医療でもあるし、自らの趣味を得意なことに変えてもいけるように。

これからの活動も引き続き見守ってくださいね。

ほっちのロッヂ
info@hotch-l.com
文責:藤岡