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【働くこと、7】心地の良いまちって、どうつくられる?ほっちのロッヂメンバで、町歩き(長野市善光寺付近)

2019年9月から始まった訪問看護ステーションほっちのロッヂのメンバは、瀧内 貫|TAKIUCHI Toru さん(株式会社コトト 代表取締役、ミリグラム株式会社 取締役、まちの教室 ディレクターなど。公立大学法人 長野県立大学ソーシャルイノベーション創出センター 地域コーディネーターや、株式会社studio-L 外部パートナーとしても活動中の方)のご縁をいただいて、長野市は善光寺付近の町歩きを通して、「心地の良いまちのつくりかた」について、思いを巡らす時間を取りました。

この9月、軽井沢町のことを熱心に考え、足を動かしてきたメンバですが、やはり多少煮詰まることもあります。
そんな時にふっと足を運ぶ先を変え、新しいインプットを増やすことも大事。単なる観光ではなく、自分に、そして自分たちの町に何かのきっかけになる時間を思い思いに過ごしていきます。

先述しました瀧内さんより事前にこの地域の前情報をいただき、皆でそちらを確認。どんな背景があって、この光景がつくられていくのか・・。

瀧内さんより事前に頂いた「古き良き未来地図」の3冊目にあたる地図を持って、町にジャンプ。

香りがする

街を歩き出したら金木犀の香りがしてきて、ふあっとしあわせに包まれた。まず始めに入った店。ごく小さい店だ。
先客のご近所のおばあさんと気さくに会話する店主。秋の花がしつらえてあり、店主の落ち着いた人柄と店構え、常時4種類置いているという美しく丁寧に作られた和菓子。
すべてのバランス居心地がよかった。
私がどうしてこの店に最初に入りたくなったのか振り返ると、外から見ると花が見えたからだ。近所の花好きのお客に、「〇〇さん、白い秋明菊はあるの?うちたくさんあるから今度持って行って。」と声をかけていた。や、や、優しぃ 〜。私、私の好きに引き込まれたんだな。
店構えに店主の想いが溢れていたんだな。(かな)

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目と舌で味わえる

店主の義理祖父母のが書道教室をしながら住んでいた家。おじいちゃん、おばあちゃんの家に来たような居心地のよい空間。陶芸をしていた店主の作品が、お皿や湯飲みで使われていて温もりがあった。店主のお子さんが好きだった家庭の味がメニューになっており、癒された。
好きな空間で好きなものを使って、好きなメニューを楽しみながら店主の寺島さんがされていることがなにより心地よい雰囲気をつくり出していると感じた。(はな)

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灯り、木、体に馴染むもの

今日巡った場所はどこも照明が ちょうどいい 。その場で他の照明を試したわけでもないけど、作り込まれているというのかな。過ごす場は明るければいいってものでもない。そういえば保育でも「明かり」はとても大切な環境のポイント。
木の椅子。「リラックスの場」にはやたらフカフカのソファとかクッションとか柔らかいものが置いてある。けど今日座った椅子と机は木。だけど肌から体に馴染む感覚がすごくあって、とっても落ち着けた。温度とか肌触りとか誰かが使った時についたであろう傷とか。(かれん)

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音を辿る

音を辿ってたどり着ける場所。私が今日いちばん印象に残った場所との出会いは好きな音楽が聞こえてきたから。音のする方に近づいていったら自分が欲していた場所だった。
音、とか匂い、とか、灯り、とか そういう辿りつきが出来る場所って心地よいのかな
バンドのTシャツやボーカルの人が書いた書籍がならぶカフェの店内。「好きだからというだけで、何か関係があるわけではなくて…」と照れくさそうに笑う店主。でも決してそのバンド一色ではなくて、この人の好きなものたちが集まってこの雰囲気を醸し出しているのだろう、と。「好き」がもつ力はすごいなぁ。
嬉しいでも悲しいでも怒ってるでも楽しいでもない、満ちた、感じの涙。
そうそう、やっぱり(といってもこの話をしたひとといない人がいるけど)【誰かと“ひとり”になれる】ということが鍵だなぁ。(かれん)

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古いって、新しい!

古いものが好きだ。
今日物件を見て回ったり触れたり、そこで出される美味しいものを食べたりしていたら、それは古いんだけど新しかった。
「古いもの=ごみ」でなくて、古いものに丁寧に大切に命を吹きこむ。そこに込められた想い。過去から未来をつなぐもの。
これオランダでも感じたなー。
あるナースと同行訪問していたときに、その人の家に連れて行ってもらったことがあった。築100年の建物をリノベして使っていてとても誇らしげだった。古いものって、新しい!(かな)

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表現者が見たい

長野市で見聞き。最も印象に残ったのは「若きは不便を求め、老いては便利を求める」。このコントラストがよく出ている町。若き人らは便利よりも不便を求め価値を自ら見出し場をつくる表現者たちがいると、自然と町は若くなる。だからまた訪れたくなる。若き人の表現をまた見たくなるからなんだと思う。(さとこ)

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場をつくる

昔はなんとなく古民家にひかれていましたが、今は、建物と人の関わり方がステキだからスキなんだろうなーと思います。人ありきで、古民家が好きですね。たぶんといいつつ、今はまだ、建物を良くつかえていません。私、建物を良くつかえる術が知りたい!スペースデザイン、ソーシャルデザイン、イラスト書きを経て、一周回ってセルフリノベに興味があります。
”場をつくる”っていうワクワクしたものは 物理的な”場”ありきなので、その場にあるものでつくる、しかもステキに。すんなスキルがほしい!着地点的に、自分の在りたい立ち位置は、体を動かすつくり手なんだなーと再確認しました。(にしかわくん )

私たちほっちのロッヂが町を見渡すときに、この視点があったんだ、ということをそれぞれが再確認する時間にもなりました。
あれがないから出来ないではなく、これがあるから出来る、そう言葉を組み替えていきたいと思います。

瀧内さん、善光寺付近で活動するみなさん、大変お世話になりました。また、必ず行きます!


ほっちのロッヂ
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書いた人、文責:ほっちのロッヂメンバ一同