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【ケアのこと、2】介護する人と介護されるという二者をつくらない。その人の強みや、繋がる力を引き出す環境をつくりだそう。

私たち【ほっちのロッヂ】では、クリニック、病児保育、訪問看護、訪問診療、そして通所介護施設を運営します。そのケアの根幹ってどんなものだろう?
聞き手にブックディレクター/編集者の山口博之氏を迎え、共同代表・紅谷浩之(医師)と藤岡聡子(福祉環境設計士)が語っていきます。

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【ケアのこと、1】そもそもの始まりは、「ちがうことを大切にしながら、混ぜる」が起点になっています。

▶︎【ケアのこと、2】介護する人と介護されるという二者をつくらない。その人の強みや、繋がる力を引き出す環境をつくりだそう。

【ケアのこと、3】きっと迷うこともあるし、転ぶこともあるし、喧嘩することもあるけど、自分で選ぶっていうことにもう一回重きを置きなおそうっていのが、暮らしを守っていくこと。
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(この二枚は、藤岡が2018年2月ごろの構想段階で表現した画です。ゆるやかな丘と、人の流れがある光景を描いてもらいました。)

「特に介護で言うと、介護する人と介護されるという二者を作らないということですよね。人の流れをとにかく生むということ。」(藤岡)
「ケアに関しては、本人が、まず何ができるのか、いうところをどう引き出せるかすごく大事で、気付いてあげるかが大事で。 その人の強みとか繋がる力を引き出すっていう新しい医療の役割にこれは切実に変わらないといけないんです、医療側が。」(紅谷)

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—デイサービスという介護の場所とクリニックという医療の場所を一緒にやることによって新しいも生まれるね、という感覚をお互いに持ったのですか?

藤岡:特に介護で言うと、介護する人と介護されるという二者をつくらないということですよね。近所のおじいちゃんおばあちゃんでもいいかもしれないし、学校から帰ってきた放課後の子どもたちでもいいかもしれない。その場所に住んでない学生とかが、たまに来ているインターン生が入ってもいいかもしれない。
シンプルに人の流れをうまくつくっていくっていうことをやりたいと思っているんですよね。(詳しくは、「働くこと」へ!)

紅谷:場所というよりも、やっぱりどう繋がるかなんです。人の弱いところ悪いところを見つける、見つけてあげるのが医療の役割だったんですね。その人の強みとか繋がる力を引き出すっていう、新しい医療の役割にこれは切実に変わらないといけないなと。

—その人の強みを引き出す医療。

紅谷:はい。医療がその悪い所探して潰せば元気になった時代ではなく、悪いとこは積み重ねていくけど、でもいいところもたくさんあるから幸せなんだよねっていうところを見つけるっていう役割がある、ということを伝えられるような、立ち位置としてやりたいなと思っています。医療がそっち側に変わっていかないとなと、思うんです。

これから高齢者が増える時代、腰痛を持ってる数をみたらどんどん増えていく。不幸は増えていく、ネガティブなところが増えて行く。そうすると日本は不幸が増えていくみたいな感じになるじゃないですか。
そうではなくて、きっといろんな繋がりだったりとか思いやりだったりが増えていったから、実はハッピー、幸せも増えているんだよねという視点を持てると思うんです。

—強みを引き出す、その具体的な形って?

ケアに関しては、本人が、まず何ができるのか、いうところをどう引き出せるかすごく大事で、気付いてあげるかが大事で。
そうすると本人がやろうとするから、最初は家族も介護なんて無理と思っていたけど、「あ、ここ手伝えばいいだけなら出来るかな」っていう、負担という意味じゃなくって、本当に純粋にやってあげたい気持ちでやってあげるっていう気ができる。

そうするとお隣の家では、普段そういうケアしてることを知っているから、「じゃあちょっと作りすぎたおかず持っていこうかな」って、そういうケアの連鎖がずっと起きていく。そこを邪魔しないっていうのが大事です。むしろ専門職が出て行くのは最後の砦で、本人ができること、家族ができること、ペットが出来ることもあるし、近所の子ども、お隣さんが出来ることもあるし、まちの八百屋さんが出来ることもあるし、足腰悪いなら配達しましょうかっていうのもケアになるし。でもこの時ばかりはどうしようもないから、(専門職が)ケアしましょうねっていう安心感も持てるし。ちょっと体調が崩した時も、特に専門職までは行かずに、自分と家族とベッドと近所の支えでなんとかなったね、っていうのが行われていくのがいいなと思っていますね。

—専門職が、最後の砦になる。

はい。でも、今はそれを口出してしまって、せっかく生活の場にいるのに、じゃあ調子悪いなら家族もきっと負担だろうから、ショートステイ予約しときますね、ってケアマネがぽっと連れてっちゃう。

そうではなくて、そこに生きること。

そういう意味では【ほっちのロッヂ】に来てもらうだけではなくて、アウトリーチという、僕らがお家に伺って、介護や医療を訪問して提供するというのも、このほっちのロッヂの大事なパーツになってますね。

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(この語りは、2018年8月31日に都内にて、ブックディレクター/編集者山口博之氏 を聞き手に迎え、インタビューを行なった内容を編集しています。)


また、「スキ」待ってます!
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Hotch-Lodge

長野県軽井沢町(東京から約1時間) ほっちのロッヂは、元々里山だった少し小高い丘と小さな小川が流れる林の中にたたずむ、診療所と大きな台所があるところ。2020年4月に開業を予定しているケアの文化拠点です。http://hotch-l.com

ケアのこと

人の強みや繋がる力を引き出す医療。介護する・介護されるという二者をつくらない。人の流れをつくり、ケアの連鎖をつくってゆこうとしています。
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